MY GARDENING LIFE 一行日記+

住宅街の小さな庭で野生の生き物と親しむホームビオトープを手作りしています。

如月十日 女二人旅

50年来の友人Nさんと(修学旅行を除いて)初めての1泊旅行にでかけていました。Nさんが1か月ほど間に「日帰りなら京都、一泊なら滋賀か奈良は如何?」と言うので「じゃあ、奈良で。我儘を一つ言わせてもらえるなら行きか帰りに大和郡山に寄りたいわ。」と。

すぐさまNさんから、大和郡山のホテルをおさえたとメールが。ちょっと寄るだけでいいのに、申し訳ないなあ・・と思ったのですが、ゆっくり大和郡山を散策できるのはありがたい(^^)。その後、お互いに何の連絡も取りあわず、旅の3日前になりました。そろそろ乗車予定の電車の時刻だけでも聞いておかねば・・・と思っていたところにNさんからメールが。さすが、50年来の友よ(笑)。

曰く「そろそろ近づいてきましたね。当日の予定はお任せしてもよいでしょうか。私は奈良は詳しくないので・・・」

ええっと・・・。そうだったのかっ!!(笑)「了解っ!でも、私が旅程を立てたら完全に私好みのプランになるけれど。」「是非そうして。どこに連れてってもらえるんだろう?楽しみ!!」。

というわけで私が分刻みのスケジュールを立てました。Nさんには行き先も告げず、電車の乗車時間を告げただけ。2日間のミステリーツアーの始まりです。


目的地は奈良ですが、電車は一路京都へ。京都から奈良線に乗り換えて、京都府宇治市へ。宇治の平等院鳳凰堂へ行きました。30年位前に一度行ったきり。平成24年9月3日から平成26年3月31日まで屋根の葺き替え・柱などの塗り直し修理が行われているので、修理後の姿を見たかったのです。



その後、源氏物語ミュージアムへ。こちらもずっと前から一度は訪れたいと思っていたところ。映像展示室で「橋姫 女人たちの心の丈」「浮舟」各20分を見る。「橋姫」は実写(豪華俳優陣)おそらく瀬戸内寂聴さんの源氏物語が原作になっているのではないかと思います。「浮舟」は人形劇、ホリヒロシさんの人形です。内容はどちらも浮舟の悲恋なので、時間がなければどちらか一つを見るだけで宇治十帖のあらすじが理解できます。ちなみに私は「浮舟」のほうが好みでした。ミュージアムショップで源氏物語の色紙を購入してルンルン。

さてお昼。宇治ですから、茶そばを食べます。そして奈良行きの電車に。時間があれば宇治上神社に寄りたいところですが、先を急ぐので。

JR奈良に着いたら、バス乗り場に。なにせ私は足が弱いので、出来るだけ歩かずにならを散策しようと思うわけです。市内循環バスに乗り、田中町で降りて「ならまち」を散策。源氏物語の色紙を手に持っていないことに気が付いて、その代わりに?ならまちの古道具屋さんで祇園祭の色紙を購入。奈良で祇園祭(笑)


ならまちの町家で休憩。町家大興奮の私に、Nさんが「私が大学4年の時に住んでた下宿と同じだ・・」と言う。ええっ!!聞いてないよ。「2段ベッドがあった部屋?」「いや、あれは寮」「じゃあ紫野の?」「それは3年の時」。4年の時は私も忙しくてNさんの下宿には遊びに行ってなかったようです。西陣の町家の2階で下宿してたとか。機の音がよく聞こえてたとか。とっても羨ましい体験をしていたNさんでした。(当時はそれがすごい体験だとは私もNさんも思わなかったけれど・・)



ならまち散策を終えて、田中町からバスで東大寺国立博物館前のバス停まで移動。東大寺の二月堂を目指して上って行きます。膝が痛くて熱を持っているのがわかるのですが、どうしても見たい風景があるので頑張って上りました(^^)。


生駒山?に沈む夕日です。大きな屋根は大仏殿。このまま、灯篭に火が入るまで居たいけれど・・・ホテルのチェックインが・・ディナーに送れるううう・・というわけで駆け足で降りて、大仏殿前からバスに乗り、JR奈良駅まで。奈良駅から大和郡山駅まではわずか一駅。駅そばのホテルにチェックイン。すぐに着替えてレストランへ。LO直前でしたので、私たち2人だけ。貸切状態でフレンチのディナー(^^)。


2日目は大和郡山の箱本館「紺屋」さんからスタート。9時に行くと、人だかりが・・。新しい金魚水槽のお披露目をしていました。紺屋さんには金魚の工芸品などを多数展示してあります。本で見た美術工芸品の実物を見られてテンションがあがります。


紺屋さんですから、藍染の体験ができます。シルクのバンダナを染めました。
私は板締め?という技法で工房にある板で布を挟んで閉めるだけ。

藍甕に浸けて染めます。

Nさんはフィルムケースをつかってオリジナルの模様を作っていました。


藍染体験のあとは箱本館で借りた自転車で少し郊外へ。金魚の養殖池を見て回りました。金魚資料館ではいろいろな金魚が見られます。「桜錦」がとても可愛くてきれいでした。あんな可愛い金魚をみたらまた金魚を飼いたくなりますね。自転車で回ったので足はまだまだ余裕。箱本館さんに自転車を返して駅へ。


JR大和郡山駅から電車で法隆寺駅
駅から法隆寺は徒歩20分。私の足では30分でしょうね。絶対無理です。駅の側のゲーブルさんで自転車を借りました。地図も下さるのでそれを見て法隆寺の門前まで自転車で行きます。夢殿を見て、中宮寺へ。京都の弥勒菩薩半跏半跏思惟像と中宮寺の菩薩半跏像は死ぬまでに一度は見ておきたいと思っていたので本当に嬉しい。菩薩半跏像をしっかり目に焼き付けました。



法隆寺中宮寺を後にして、自転車で西へ西へと行くと龍田川に突き当たります。「ちはやぶる神世も聞かず竜田川 からくれなゐに水くくるとは」の龍田川です。龍田川沿いを下って今度は東へ東へ行くと法隆寺駅が近づいてきます。2日間の旅の終わりです。帰りの電車では2人ともウトウト。

Nさんはミステリーツアーを面白がってくれて、また1年後か2年後に宜しく、と言われました(笑)。年々劣っていく足を、少し鍛えておかなければなりませんね。(Nさんは健脚です。)