MY GARDENING LIFE 一行日記+

住宅街の小さな庭で野生の生き物と親しむホームビオトープを手作りしています。

キマダラカメムシ

オリーブの葉の裏に見慣れないものを見つけ、なんだろうと老眼鏡をかけてよーく見るとカメムシの孵化(直後)でした。昨年見かけた外来種の大きなカメムシが越冬して卵を産んだのでしょう。気持ち悪いですか?(笑)でもよく見てください。この卵の殻。透明のプラスチックのような美しい入れ物。なんて美しいんだろうと思ってグリーンスナップにもアップしたのですが、実はずっと気にかかっていることがあります。それはすべての卵殻の縁に残っている三角の矢尻のような黒い物体です。これは何?殻を破るためのナイフ?どうやって使うの?ずーっと気になっていて、今日やっと答えを見つけました(^^)。なんと『ファーブル昆虫記』に詳細な記述があったんです!!わーい!(≧▽≦)


これは私の想像したナイフではありませんでした(^^;)。卵殻を切って出てくるわけじゃないんですね。卵は器に蓋が合わさったもので、つなぎ目があるんですね。そのつなぎ目に黒い三角をあててぐっと押し上げると蓋が徐々に開いてくるんだそうです。ぐっと1時間も押し続けるそうです。幼虫本体は柔らかいので、硬い三角の道具が要るんですね。蓋を開けるためだけの道具ですから卵から出たら不要です。ファーブル先生はこう書いています。「固い黒い小道具は・・・ゆっくりとかめむしの腹を滑り落ちる。この廃物が胴の真中辺までやっとずり落ちるか落ちないに、それまでミイラの姿勢でじっとしていた微虫は、窮屈にたたみ込まれた手足や触覚を解放し、それを拡げ、辛抱しきれないように振り動かす。さあ済んだ。虫は鞘を出た。救いの道具は空っぽの殻の口の側の壁にくっついたまま残っている。※」まさに腹の上を滑り落ちる道具が写っていますね(^^)なるほど!!


そして空っぽの殻の口の側の壁にくっついたまま残っています。なーーーるほどっ!!

※引用元『完訳ファーブル昆虫記8 山田吉彦林達夫訳 岩波文庫